防災講座・風水害から身を守る
今回は、大きな被害の出た台風15号と19号の間に行われました。
台風15号の1週間後ということもあり、
大変身近で関心が高い講座となりました。
11組の親子と3名の大人が参加しました。
講師は、横浜市南消防署の名波巧治さんと上原啓史さん。
水の危険さや警報が出ている時の意識、停電時や避難時の注意点など具体的なお話が聞けました。
水の危険
川の怖さ
上流で降雨が多いと下流では水位が10分間で1.3m上昇する
膝の深さまでの水で動けなくなるので、水害時には絶対に近づかないこと
地下施設への浸水の怖さ
30〜50cm程度の浸水で、水圧により扉の開閉ができなくなる
外開きだけでなく内側にも開かなくなる
扉が破損すると一気に水が流れ込んでくるので危険
「大雨特別警報」が出ている時は、「どこかで災害が起きている」という意識を持って
台風15号の被害状況
(横浜市の被害状況)
・負傷者 3名
・床上浸水 21件
・床下浸水 5件
・一部破損 593件
・大規模破損 6件
・非住宅被害 94件
・道路被害 7件
・その他の被害 7件
・停電 58,100軒
・がけ崩れ 2件 など
南区での実際の被害は屋根瓦の破損が多かった
次いでアンテナが飛ばされる被害も多く見られた
停電が長引いた
特別警報
警戒レベル3→高齢の方、障害のある方、乳幼児は避難
ただし、先日のように避難するのが危険な場合は、自宅で命を守る行動をとること
警戒レベル4→速やかに避難先へ避難
警戒レベル5→すでに災害が発生している状況
土砂災害警戒区域
横浜市で2426箇所、南区で160箇所指定されている(2019年3月8日現在)
今年度、南区の全戸に最新版のハザードマップを配布している
紛失した場合は区役所でもらえる
風水害への備え
テレビ、ラジオ、インターネット等で気象状況を把握する
複数の手段を持っておくと安心
インターネットでの情報収集はタイムリーで便利
・横浜市防災情報(雨量、潮位、河川水位)
・水防災情報(河川の水位や様子)
・浸水ハザードマップ
・土砂災害ハザードマップ
身の回りを確認
・家の周りの飛ばされやすい物を片付ける
・浸水の恐れがあるときは家財道具を高いところへ移動させる
・むやみに外出しない
・がけ地付近は、がけ崩れが起きやすいので注意する
・地下室の場合、急な浸水に注意する
・家の周囲をチェック
・テレビアンテナが錆びたりゆるんだりしていないか
・屋根瓦やトタンがめくれたり壊れていないか
・雨どいに枯葉や砂がつまっていないか
・家にひび割れやがたつきがないか
・風で飛ばされそうな庭木がないか
・自転車や看板などはしまう
・物干し竿や植木鉢が飛ばされない工夫を
・プロパンガスは固定されているか
非常用持ち出し袋の中身を確認
・重すぎないようにすること(10kg程度にまとめる)
・リュックの中で重いものは上、軽いものは下に入れると重さを感じにくく背負いやすい
・懐中電灯はヘッドライト型にすると両手が空くのでベスト
備蓄について
ローリングストック法の活用
・ベースとなる3日分(9食分)の非常食を用意
・もう1日分を追加
・12食分を用意したら古いものから消費していく
・消費期限の回転が早くなるので、選べる非常食の幅が広がる
・定期的に食べるため、自分好みの非常食を揃えられる
「美味しいもの」「好きなもの」を食べられるのは、被災生活の重要なポイント
避難時の注意
・冠水時の長靴は水が中に入ると重くなるうえ滑るため、スニーカーで避難
・マンホールや側溝の蓋が水圧で外れている可能性があるため、地面が見えないほどの冠水時は、傘や長い棒で道路を確認しながら歩く
・レインコートなどで身体を冷やさないようにする
質問タイムでは、より具体的で切実な内容が飛び交いました。
罹災証明書(りさいしょうめいしょ)
・災害の被害にあわれた方の申請によって被害状況の調査を行い、被害状況に応じて「全壊」「大規模半壊」などを認定し証明するもの
・風水害の罹災証明書は消防職員が現状確認後に発行
・職員がすぐに見に行けないこともあるので、修理前に業者に写真を撮っておいてもらうと保険がおりやすい
・落雷で壊れた家電も罹災証明書の発行が可能なので写真を撮っておくとよい
マンションの場合
・ベランダや廊下の溝がつまっていると上層階でも浸水することがあるので確認
停電時
・夏は汗をかいたら水を浴びたり、停電していない公共施設に避難する
・冬はアルミシートが効果的、布団や毛布もOK
・冷蔵庫は開けなければ1日はもつ
参加者のみなさんには、浸水・土砂災害のハザードマップや防災マップ、防災よこはまなど、
いざというときに参考になる資料を配布しました。
ひろばにも掲示していますので日頃から意識して備えましょう。
参加者の感想

もし避難する時は、子ども2人とどう行動すればよいか、日頃から考えておかなくてはいけないと思いました。(Sさん)

今日の講座を楽しみにしているところに、台風による停電があり、防災をとても身近に感じました。普段からの備えが大切だと改めて実感しました。(Hさん)

防災グッズのリュックの詰め方や、避難時の服装などとても勉強になりました。発電機やヘッドライトを買って次の災害に備えておこうと思いました。(Mさん)

ローリングストック法を実践しようと思いました。(Sさん)